世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

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モザンビーク

グッドネーバーズの活動する国 モザンビーク

モザンビークの子どもたち
モザンビークは10年間の独立戦争を経てポルトガルより独立しましたが、その後15年間にも及ぶ内戦を経験しています。
内戦終結後は年率8%の経済成長を実現したものの、モザンビーク共和国の1人あたりのGDPは2020年時点で448.5米ドルで、国民の60%以上が1日1.90ドルの貧困ライン以下で生活しています。国民の教育水準も低く、15歳以上の識字率は60%程度に留まります。また、病院設備や医療従事者の不足など、保健医療体制における課題も深刻です。特に地方では未だに電気・水道がない地域も多く、学校に行けない子どもの割合も都市と比べて高いため、国内の格差は広がる一方です。

プロジェクト概要

グッドネーバーズ・モザンビークは、コミュニティの自立強化と子どもの権利推進のため、地域との深いパートナーシップにより、教育、保健、水衛生、収入向上およびアドボカシーの分野で活動しています。
具体的には、学用品や制服、日用品、奨学金、学校施設の建設や修繕、医薬品、子どもたちへの健康診断、マラリアやスナノミ症の疾病予防啓発活動、妊娠期ケア、家庭内暴力防止の啓発活動、給水設備やヘルスセンターの建設、職業訓練、早婚防止啓発活動などの支援を行っています。

プロジェクトの展開地域

ガザ州、キャベネ地域について
キャベネ地域は、モザンビークの首都マプトに隣接するガザ州のマバラネ郡にあり、首都マプトから北に約380km、リンポポ国立公園の近くにあります。キャベネという地名は「Tlhavene」と表記し、この地域で多く使われているシャンガーナ語に由来する「森、自然豊かな場所」という意味です。2022年5月現在 、1,783世帯、10,236人(うち6,201人が18歳以下の子ども)が暮らしています。
地域の72%は未だ非電化地域で、ロウソクやオイルランプ、ソーラーパネルを使った電灯を明かりとして使用しています。水道は全地域で通っておらず、ハンドポンプの給水施設や川の水を使用しています。また、住民の多くが農業(トウモロコシ、落花生、ゴマ、サツマイモ、キュウリなど)や畜産(鶏、アヒル、ヤギ、牛など)に従事して生活しています。

プロジェクトの主な活動

プロジェクト背景
キャベネ地域が抱える問題は大きく3つに分類され、その貧困状況を目の当たりにしたグッドネーバーズ・モザンビークは、キャベネ地域での支援が必要であると判断し活動を開始しました。

  1. 教育
  2. ・中等教育へのアクセス向上のため、遠隔教育機関の建設

    ・学用品や教育資材の配付

    ・保護者へ教育の大切さを伝える、教育啓発キャンペーン

  3. 保健医療
  4. ・農村部への医療チーム派遣と健康診断実施

    ・家族計画と避妊について、啓発活動

  5. 水衛生
  6. ・学校での衛生教育

    ・給水施設の建設と地域住民への維持管理研修

グッドネーバーズのCDP

※ CDPとは:(Community Development Project)グッドネーバーズが実施する地域開発プロジェクトです

モザンビークのCDP

モザンビークの子どもの事例

安全な水にアクセスできる喜び

「私たちは安全な水を見つけるのに、とても苦労していました。水を得るためには、長い距離を歩かなければいけませんでした、また、やっと見つけた水も水処理されたものではなく、この水が原因で子どもたちが下痢になってしまうものでした。」
こう話すのはガザ州フングワーネ地域に住むアレクサンドロ・ノヴェラさん。この地域には安全な水を供給する給水施設が無く、地域住民は汚染された水が原因で下痢などの疾患に悩まされていました。そこで、グッドネーバーズ・モザンビークはこの地域で給水施設を建設する事を決め、給水施設が2021年6月に完成しました。その結果、安全な水にアクセスできる地域住民の割合が8%から70%に増加しました。

給水施設建設前と後の様子

水処理がされていない水を洗濯や料理に使用 水処理がされていない水を洗濯や料理に使用していました。
住民で構成される水衛生委員会を形成し地域住民が安全な水を十分に得られる 住民で構成される水衛生委員会を形成し地域住民が安全な水を十分に得られる体制も整えます。

ノヴェラさんはこう続けます。
「私たちはこの給水施設の建設にとても感謝しています。この給水施設ができたお陰で、ここの地域の人々だけでなく、周辺地域の住民も安全な水を使えるようになりました。また、汚染された水が原因となる、下痢のような疾患のリスクも減りました。本当にありがとうございます。」
グッドネーバーズ・モザンビークはこの給水施設が継続的に維持管理されるよう、地域住民で構成する管理委員会を作って維持管理研修を実施し、現在も地域住民に安全な水を供給し続けています。

親を亡くした3姉妹に新しい家の提供

モザンビークの3人姉妹

写真に写っている3人姉妹は、両親、祖母、1番上の姉を亡くし、子どもだけで生活するのが困難なため親戚を頼り、ガザ州フングワーネ地域にやって来ました。しかし、その親戚の家は3人姉妹を受け入れるには小さすぎるものでした。親戚の夫も若くして亡くなっていたため、収入がほとんど無く家を増築するお金がありませんでした。この3人姉妹の父親は男兄弟がいなかったため、金銭的に頼れる叔父もいませんでした。
フングワーネ地域で活動をしていたグッドネーバーズ・モザンビークは、ローカルリーダーからこの事態についての相談を受けました。グッドネーバーズ・モザンビークはこの3人姉妹を支援することを決め、ローカルリーダーと協力し、この3人姉妹に新しい家を建てるための建材を提供する事を決めました。セメントや屋根、ドア、窓などのパーツはグッドネーバーズ・モザンビークが提供し、土や家を建てるための労働力をローカルリーダーの呼びかけにより地域住民の協力を得ることにしました。
グッドネーバーズ・モザンビークと地域の協力により、この3姉妹のための家が2022年2月に完成し、現在3姉妹はこの家で安全に暮らしています。

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