エチオピアの人道・開発事業
エチオピアにおいて、グッドネーバーズ・ジャパンは緊急人道的または開発のためのさまざまなプロジェクトを実施しています。
エチオピアの現状
このような危機的状況にある理由はたくさんありますが、主な原因として紛争や干ばつが挙げられます。また、エチオピアはもともと都市部と農村部で格差が広がっており、開発が遅れている地域もたくさんあることや、南スーダンやソマリア、エリトリアなど、隣国からたくさんの難民を受け入れていることなど多くの課題を抱えています。
これらの課題に対して、グッドネーバーズ・ジャパンはさまざまなアプローチで支援を行っています。特に下記の食糧支援、所得向上、公共サービスの復興や平和構築に焦点を当てています。
食糧支援
グッドネーバーズ・ジャパンは2021年4月から紛争被災者に対する食糧配布を行ってきました。これまでに、避難民20,000人以上に食糧を配布し、約2,200人の妊産婦や子どもに栄養補助食品を提供しました。
◆ 配布している食糧は人道支援における国際基準を満たす2,100kcal分の穀物、豆、油と塩です。
◆ 特に栄養摂取が重要な妊娠中や授乳中の女性、また5歳以下の子どもたちには追加の補助食品を配布しています。
所得向上
生計手段を確保したり所得を増やすことができるようにサポートすることで、支援を必要とする人々が長期的に自立した生活を送ることができます。グッドネーバーズ・ジャパンは、隣国からの避難民や難民キャンプ周辺の住民、民族紛争の被害者などに対して、畜産や農業を営むための家畜や種子、道具などの配布や農業普及員に対する研修活動などを行っています。
【共同農業】
ベニシャングル・グムズ州アソサ地区の難民キャンプでは、仕事も土地も失った難民とキャンプ周辺に住む農家が共同で農業に従事する取り組みを行っています。
【起業支援】
住民票のない難民は、起業したくても銀行口座を開いてローンを組むこともできません。彼らが起業に必要な資金を得るために、地域の協同組合を活用した仕組み作りを行っています。
公共サービスの復興
エチオピア北部では紛争により多くの学校や病院が基地や避難場所として使われ、学校の教育機材や医療機器、医薬品が略奪や破壊の被害に遭いました。多くの子どもたちは教育の機会を失い、十分な医療サービスを受けられない状況にあります。
グッドネーバーズ・ジャパンはこれまでに23か所の医療施設に薬や医療物資を提供しました。さらに、学校へ教育機材を配布し、学校や保健施設の修繕も行っています。
平和構築
繰り返される紛争を予防するためには、平和構築の取り組みが重要です。
グッドネーバーズ・ジャパンは民族紛争が繰り返される地域で民族間の対話の促進や、小学校の生徒による平和クラブの活性化、スポーツイベントの開催などを通じて、平和を促す活動を行っています。難民キャンプでは、難民と周辺住民の関係改善のための話し合いの場の創出や共同農業の活動によって所得向上の取り組みを行いながら、両コミュニティの平和的な共存を促しています。
所得創出のための活動と平和構築を同時に実施することで、相乗効果を期待することができます。
対話などの平和構築活動により、緊張関係にあったコミュニティが一緒にビジネスに取り組みやすい環境を整え、より多くの所得向上の機会を生むことができます。また、彼らが共同して所得向上のための活動を行うことで、交流の機会が増加し、相互理解が深まるため、平和が促進されます。
これらの活動は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)による助成や、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」資金と、みなさまからの支援によって実施することができています。
このほかにも、ジェンダーに基づく暴力に対する予防啓発活動や被害を受けた方の所得向上のための支援なども行っています。それぞれの活動の詳細は、こちらからもご覧いただけます。
これからもエチオピアの人々の命を守るための支援への応援をお願いいたします。