【2015ネパール地震】被災地の小中学校再建事業
2015年4月25日にネパール中部で発生した地震の復興支援として実施していた、小中学校の再建事業が先月終了しました。
※この事業は赤い羽根共同募金の助成によって実施されました。
再建したのは、ガンダキ県パルバト郡のハルハレ小中学校(Halhale basic school)です。
ここには1年生から8年生までの子どもたちが通う他、未就学児クラスもあります。
先生の声が聞こえなかった仮設教室
およそ8,900名が亡くなり、倒壊家屋60万棟という甚大な被害をもたらしたこの地震において、グッドネーバー
ズ・ジャパンは『公共水道の修理事業』や『仮設トイレ設置事業』を行い、被災者の生命線ともなる水や、衛生環境の改善を支援してきました。
そしてその過程で多くの子どもたちが、学ぶ環境としては不十分な仮設教室で勉強していたり校舎の倒壊によって学校に通えなくなっている状況を目の当たりにしました。
ハルハレ小中学校もそのひとつです。地震により2棟が全壊、残りの2棟は半壊し、当時通っていた92名の子どもたちが学べる環境ではなくってしまいました。
学校の運営委員会・PTA・保護者たちの努力により、何とか竹とブルーシートで仮設教室を作ることができましたが、この仮設教室では隣のクラスの声が聞こえる上、雨の日はシートにたたきつける雨音で先生の声もほとんど聞こえない状況で、教師も生徒も授業に集中できない日々が続き、生徒の出席率も減っていました。
そこでグッドネーバーズ・ジャパンは、2016年2月より校舎の再建事業を開始しました。そして2018年5月に工事が完了し、行われた引き渡し式に事務局長の小泉が参加しました。
新しい校舎は以前のようなレンガ造りではなく、耐震設計された鉄筋コンクリート製です。学校・PTAはもちろん、郡の教育委員会や村の開発委員会など地域の組織が一丸となって作ったこの学校は、校舎の引き渡し後も地域住民で管理できるようになっています。
これを持ちまして、グッドネーバーズ・ジャパンの2015年ネパール地震緊急・復興支援は終了となります。これまで長期に渡りご支援、ご関心をお寄せいただきました皆様、ありがとうございました。