マラウイ洪水緊急支援 対象世帯を選定
被災者のインタビューを実施、対象世帯を選定
南部州パロンべでは、1月の大洪水により家や家財が流れ、3月時点で8,000世帯以上が学校などで避難生活を送っていました。現在はほとんどの人が避難所をでて、親戚や知り合いの家に身を寄せています。
グッドネーバーズ・ジャパンの支援スタッフは、今回の事業地域であるパロンべ地区での調査、災害管理局との打ち合わせ、そして対象世帯の選定を実施しました。
対象者の選定には、妊娠中または授乳中の女性や、高齢者、体が不自由な人がいる世帯など、支援をより必要としている世帯を優先するため、災害対応を担い、各世帯の状況を誰よりも知っている『VCPC』という住民組織の協力を仰ぎました。
また、調査の段階で被災者の方へ現在の状況を伺いました。そのうちの二人を紹介します。
家よりも毛布と調理器具が必要
6人の子どもをもつ29歳の女性は、インタビューの1週間前に今の親戚の家に移り住みました。彼女の家があった場所は、今は何もなく雑草が生い茂っています。
2畳ほどの部屋に、8人で暮らしており、キッチンはビニールシートで覆われています。夜は薄い布をかぶり、身を寄せ合って寝ているそうです。昼間は強い日差しが照り付けるマラウイですが、朝晩は10度ほどまで冷え込みます。
「今は家よりも、寒い夜をしのぐ毛布と、調理器具の方が必要」だと話していました。
4人の子どもがいますが、食料の備蓄があまりありません
洪水で家を失った20代前半の女性は、以前に夫を亡くし、一人で4人の子どもを育てているそうです。家があった場所は、今は何もありません。 2月に避難所から出て、親戚の家の一室(3畳ほど)を借りて暮らしています。 「家が何よりも必要です。その次に食料が心配です。」 主食であるトウモロコシの収穫期を迎えたパロンべですが、洪水の影響で量も少なく、ほとんど備蓄がないそうです。インタビューに穏やかに応じてくれた彼女ですが、不安を抱えながら暮らしている様子が感じ取れました。
洪水発生から4か月が経っているにも関わらず、多くの世帯がこのような状況にあります。どうか温かいご支援をお願いいたします。