ハイチ地震の被害状況報告(1月20日現在)
ハイチの地震被害状況報告書(1月20日)
グッドネーバーズ国際協力チーム
1.死亡者集計
ハイチ救援活動の米軍総司令官の18日の発表によると、地震による死者が最大 20万に達する可能性があると推定されている。
2.ポルトープランス空港
ポルトープランス空港での物資の流れが滞っている。 同空港は、大型航空機が最大6機しか収容できない小さな空港で、次々に届く援助物資に比べ荷役設備、保管倉庫が不足し、作業が進まない。 ドミニカ共和国の空港を物資の保管倉庫としても利用。 米国マイアミでも、援助物資保管倉庫の利用が可能。
3.燃料の問題
燃料不足のため、救援活動に支障がでている。 世界食糧計画(WFP)で、ドミニカ共和国からの1日約 38,000リットルの燃料を取り寄せる準備をしており、港への給油施設の再建作業が開始されている。
4.陸路
物資の輸送ルートは渋滞しており、ドミニカ共和国首都サントドミンゴからポルトープランスまで約18時間がかかる。
ハイチ政府と国連は渋滞解消と安全確保のため軍を動員。
5.救援物資
救援物資の配布が遅れる要因として、救援活動との関連が少ない品物が混じって入って来る問題がある。
国連は現在、人命救助に関連する品物を最優先的に要求しており、不必要な品物の流入を防止するために、事前に国連機関と調整することが要求されている。
医療支援、 遺体処理、 被災者の保護施設、 飲料水、 食料、 衛生に関するサポートが優先的に必要。
6.米軍の救援活動
米軍は空中投下で、現在までに14,000食のインスタント食品と15,000リットルの水を提供した。 空中投下は、地上に適切な分配システムがないと、暴動が発生する危険があるため慎重さが要求される。 米軍と国連は現在、米軍が輸送と補給を、国連軍が治安を務めるものと役割分担している。
7.被災者の保護施設
国際移住機関(IOM)で、ポルトープランス北東約13kmにあるCroix des Bouquets地域に10万人規模の仮設住居建設の可能性を調査中。
8.治安状況
国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の報告によると、ポルトープランスの治安状況は、幾つかの地域的な暴力事件や略奪事件を除いては全般的に安定してきている。
*参考資料:ReliefWeb、BBC News、OCHA Situation Report#7