【モザンビーク 紛争】被災者への水衛生緊急支援を行っています
2017年10月以降、モザンビーク共和国北部カーボ・デルガド州において、断続的に武装勢力による襲撃が続いています。およそ3千人以上の死者が発生し、約74万人 (IOM, 2021年12月) を超える国内避難民が日々生き延びるための支援を必要としています。
グッドネーバーズ・ジャパンは、2021年12月から、同州の国内避難民が生活する再定住エリアおよび避難民を受け入れるホスト・コミュニティ居住地を対象として、水衛生支援事業を行っています。ポンプ式給水施設やトイレの建設、衛生用品の配付、衛生啓発支援を通じて、国内避難民やホスト・コミュニティの住民の給水・衛生サービスへのアクセスを向上させ、健康と生活を守ることを目指しています。
※当事業はジャパン・プラットフォームのモザンビーク北部人道危機対応助成事業です。
衛生啓発プロモーター研修
グッドネーバーズ・ジャパンが行った聞き取り調査および他団体からの情報より、北部カーボ・デルガド州において、著しい給水・衛生設備の未整備、野外排泄の習慣、基本的な衛生用品の不足を課題として確認しました。不衛生な水や環境は、体調不良や、マラリアやコレラの病気の原因になっています(OCHA, 2021年; IOM, 2021年)。国内避難民やホスト・コミュニティの住民を死に至る感染病から守るためには、適切な衛生知識・行動の普及が不可欠です。
この状況を受け、グッドネーバーズ・ジャパンは、Metuge郡において衛生啓発ニーズが高いNtocotaおよびNaminawe再定住エリアとホスト・コミュニティ居住地のすべての住民(3354世帯、15257人)に衛生用品キットの配布および衛生啓発活動を行っています。3月14日から16日の3日間には、衛生啓発プロモーターのトレーニングを行いました。
衛生啓発プロモーターは、住民の中から選出された90人のメンバー (半数以上が女性) で構成されており、コミュニティ全体の衛生環境改善のために、約2か月間活動します。コミュニティの住民である衛生啓発プロモーター自らが主体性をもつことで、積極的に活動に取り組む姿勢を促進することができるため、持続発展性のある衛生啓発の手法として、現地の支援団体にも多く取り入れられています。
本トレーニングでは、現地保健局のトレーナーを招き、公衆衛生や疫病予防、適切な手洗いの方法やトイレの使用・管理方法など、適切な衛生知識・行動に関しての講習と理解度テストが行われました。無事、すべての参加者がテストに合格し、晴れて衛生啓発プロモーターとして認定されました。
水衛生環境の改善を通して避難民が健康と安全な暮らしを得られるよう、グッドネーバーズは支援を継続してまいります。
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