【連携企業】株式会社LKキャピタル:ジュエリーの売上を「グッドごはん」の寄付金に
天然ダイヤモンドやラボグロウン・ダイヤモンド※を中心としたジュエリーのコレクションを展開する「LK Salon」を運営する株式会社LKキャピタルは、定期的なチャリティージュエリーの販売を通し、「ご褒美」としてジュエリーを購入される方へ、そのご褒美の一部、ほんの一部を社会への還元に充ててみることを提案されています。
2022年より、ひとり親家庭を対象としたグッドネーバーズ・ジャパンのフードバンク事業「グッドごはん」へ、ジュエリーの売上の一部をご寄付いただいております。その総額は2,000万円を超え(2023年7月時点)、グッドごはんの食品を調達・管理・配付するために必要な活動費用を力強く支えてくださっています。
※ラボグロウン・ダイヤモンド:天然ダイヤモンドと同じ組成、硬さと輝きをもち、環境、安全、労働基準に最大限の考慮をして作られたダイヤモンド。ラボで作られているため、紛争のない倫理的なものであることが保証されている。
企業ご担当者インタビュー 株式会社LKキャピタル 河村真弓 様
企業の社会活動で見つけた「グッドごはん」
―― グッドネーバーズ・ジャパン(GNJP)と連携を始めたきっかけについて教えてください。
河村さん はい。GNJPの存在を知ったのは、以前私がゴールドマン・サックスで勤務していた頃です。社員全員が少なくとも一つの社会活動に参加することが必須で、いろいろな団体やプログラムのなかから選べるようになっていました。その一つにGNJPがあり、GNJPが認定NPO法人として「グッドごはん」事業に取り組んでいることを知りました。
その後ジュエリーの会社を立ち上げ、私が起業した時点ではチャリティーを全くやっていなかったのですが、知人がガンで亡くなったことをきっかけに、会社としてジュエリー販売とチャリティーを掛け合わせたプロジェクトを始めようと決意しました。そして、寄付先として認定NPO法人を探していたところ、GNJPの名前があがりました。
―― やはり、支援先を決めるときは認定NPOであることは重要でしたか?
河村さん そうですね、認定であることはマストでした。弊社の弁護士や税理士と相談しながら寄付先を決めるなかで、しっかりと認定されたNPOが良い、という話になって、税控除が受けられる点もそうですが、実際に私たちが寄付したお金がどのように管理され活用されているか、という点も考慮して選ばせていただきました。また、私が個人的にGNJPに寄付していることもあって、対応がきちんとしていることもわかっていたので。
―― ありがとうございます。認定取得は、活動内容・組織運営や会計・情報公開が適切か、などを所轄庁である東京都の審査を受けるのですが、なかなか準備が大変で……。苦労した甲斐があります(笑)。
お金の使い道を開示してくれるところが安心につながっています
―― さて、ご支援を決めていただく際に大崎の倉庫に来てくださったのですが、その際はどういった印象を持たれましたか?
河村さん 狭いな~という印象でした(笑)。もっと大きい場所を想像していたので、所狭しと食品が並んでいるのを見て、こんな小さな場所でたくさんの職員の方々が頑張っているんだな、と驚きました。
―― 歩く場所もないくらいでしたよね。
河村さん そうでしたね。でも今では板橋区に大きい倉庫もできて、公開のイベントにもご招待いただきましたが、板橋のほうはすごく涼しくて洗練された雰囲気で、とにかく広いじゃないですか。
―― そうですね。あの時(2023年3月)は広々としていたのですが、おかげさまで今は2階まで食品がいっぱいです。御社が実際に倉庫を見に来てくださったのが私たちとしてもとても嬉しかったです。
さて、NPOという存在はまだ社会的に認知が低いとも思うのですが、その点で不安に感じられたことはありましたか?
河村さん いえ、NPOだからといって不安ということは一切ありませんでした。寄付したお金がどのように使われているのかをきちんと開示してくれているところが安心にもつながっています。レポートを頂いているので、チャリティーでジュエリーを購入されたお客様から、「活動をしっかりと報告してもらえると、安心感もあるし、微力ながら誰かの役に立っていることが実感できる」という声をいただいています。
日々発信を続けることでお客様の疑問を解消
―― チャリティージュエリーとして売上の一部を寄付することに対する、お客様の反応などはいかがでしたでしょうか?
河村さん インスタグラムのメインアカウントのフォロワーが10万人、ジュエリーのアカウントだけでも6万人います。毎日9万人がストーリーを見るので、支援に関してはポジティブなコメントもそうでないものも多くもらいます。お客様のご要望を全て聞くことはできないため、「私たちがしっかり調べたうえで寄付先を選んでいるので、それに賛同してくれる方はご参加ください」というスタンスで発信を続けています。みなさん寄付すること自体に抵抗はないけれど、寄付金が何に使われているかを疑問に思われるんだと思います。その疑問を解消するために顔出しでインスタライブをしたりなど、日々発信しているので、だいぶ懐疑的な意見をいただくことが少なくなりました。それでもいまだに反対意見はきますが、私が発信していくことで少しずつ減らしていきたいと思います。
より多くのお客様に手に取っていただくために
―― このチャリティージュエリーによる、企業としてのメリットはありましたでしょうか?
河村さん 私たちが扱っているジュエリーは、40万・50万といった価格帯のものが中心なのですが、チャリティーの際は、多くの方に手に取っていただけるよう、普段よりお求めやすい価格設定にしているんです。そのため、新規顧客の獲得につながるという側面があります。
当社の商品のポイントは、長さが調節できるスライドチェーンと、横から見てもダイヤモンドがしっかりと見えるエアリー止めです。エアリー止めは特許庁に意匠登録している特別な止め方で、小さなダイヤモンドでも透明感があって綺麗に見えます。こういった工夫により、できるだけお値段を抑えているため、多いときは新規のお客様が数百人くらい増えるときもあります。買うきっかけとして、価格だけでなく、チャリティーで世の中のためにもなるということが買いやすいポイントになっているようです。
サステナブルが「当たり前」になる世界に
―― ラボグロウンダイヤとはどのようなものなのでしょうか?
河村さん 鉱山で採れた天然ダイヤモンドに対し、ラボグロウンダイヤは研究室で作られたものです。「ラボグロウンは天然より価値がないものだ」という意見もありますが、物質的にも美しさも天然ダイヤと変わりません。「美しくて、自分に似合ったものを身に着けることでパワーをもらう」ということがジュエリーの大前提なので、どちらが良いも悪いもありません。ラボグロウンと天然は必ず共存できると思っているので、自分が今欲しいほうを自由に選べる世の中になってほしいなと思います。
―― 「エシカル(倫理的)」であったり、「紛争を生み出さない」というポイントが、ラボグロウンダイヤにはあると思うのですが、御社ではSDGsやエシカルを前面に出していらっしゃらないように見えます。
河村さん 実はSDGsを前面に出してラボグロウンを販売していた時期もありましたが、今はもうやっていません。実際、天然とラボグロウンでどちらがより製造にエネルギーがかかるのかというと、それぞれ違う工程でエネルギーを要するのでなかなか比べるのが難しいです。結局のところジュエリーはどこまで行っても嗜好品なので、「買わない」のが一番サステナブルですよね。ですが長い人生の彩りを豊かにしてくれる嗜好品って人生において大事なものだと私は考えています。どちらが良いと考えるかは人それぞれだと思いますので、SDGsやサステナブルが目的ではなく「当たり前」になる世界になったらいいなと思っていて…。特段無理をする必要もないし、深く考える必要もなくて、人間として当たり前の優しさというか、誰かの役に立ったらいいな、という気持ちになれるところがチャリティーの良いところだと思います。
社会全体で子どもが安心できる環境づくり
―― ありがとうございます。それでは、最後に、御社の社会貢献活動の今後の展望をお聞かせください。
河村さん 継続かつ拡大です。自社でもそういった活動をやりたいというという思いはあるのですが、なかなか人や時間が足りないということでグッドネーバーズさんの力を借りています。また、私自身もシングルマザーなので、「グッドごはん」のひとり親支援という点に共感します。こんなに発展した東京の真ん中でも三食を満足して食べられない子どもたちがいるという現状を、もっと多くの人に知ってもらいたいですし、子どもたちが安心して勉強でき、少なくとも三食は満足して食べられる環境を作ることは、社会全体で取り組んでいくことだと思っておりますので、支援するグッドネーバーズに期待しています。今後は、分かりやすく寄付金額の増額を目標にやっていきたいです。
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グッドネーバーズ・ジャパン法人担当
Eメール FR@gnjp.org