【インドネシア地震】被災した子どもたちのCFSが完成、活動終了のご報告
2022年11月21日、インドネシアの西ジャワ州でマグニチュード5.6の地震が発生しました。この地震被害への対応として、グッドネーバーズ・ジャパンは、発災直後より緊急支援物資の配布などを実施してまいりました。また、2023年1月~2月にかけ、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様のご寄付によりグッドネーバーズ・インドネシアと協働で、チャイルドフレンドリースペース(Child Friendly Space、以下CFS)を建設しました。
326人の子どもたちが利用できるCFSが完成しました
地震で特に甚大な被害を受けたチアンジュール県を活動対象地とし、校舎が倒壊した学校において、CFSを建設しました。CFSは、被災した子どもたちの授業やレクリエーションを実施する場所として使用されます。CFSの建設のほか、手洗い場の設置、教育用具・本等の提供、子どもたちへの学用品の配布も行いました。
CFSは以下5校に設置されました。
- エーデルワイス幼稚園&アルラーマットイスラム学校
園児数:85人 - ヌルルフダ幼稚園
園児数:41人 - アルウスマニ幼稚園
園児数:74人 - アルファッタ幼稚園
園児数:45人 - アルイスティコマ幼稚園
園児数:81人
*このうち、1~4は伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様のご支援によるもの
「子どもたちのためにも歩みを止めてはならない」
CFSが建設されたアルイスティコマ幼稚園のロシダ園長は、地震発生時の園の様子を「とても悲しいものだった」と振り返ります。しかし、「子どもたちのためにも歩みを止めてはならない」という強い気持ちを抱いていたため、CFSの建設が決まった時ははとても嬉しかったと笑顔で話してくださいました。
CFSは「子どもたちのためになるだけでなく、コミュニティのためにもなる」とロシダ園長は話します。子どもたちが学校に通わない週末は、先生やコミュニティの活動に使用されるとのことです。
CFSが設置された幼稚園に通う6歳の男の子2人は、揃って「学校にあるレゴで遊ぶのが好き」と教えてくれました。また、「テントの仮設校舎よりも快適に過ごせている」とCFSの設置を喜んでいます。
担当者より
今回のインドネシア西ジャワ地震は、建物の倒壊が著しく甚大な被害であったものの、被害が主にチアンジュール県内および周辺地域に限定されたことから、インドネシア国内でも「局所災害」と認定されました。大規模な災害の場合、世界中から多くの支援金や支援団体からの援助が寄せられますが、「大規模災害」と認定されなかったことで支援が少なくなり、被災者の再建の難しさが顕著な災害だったと感じています。
特に、今回支援を行った学校は、国が運営する学校ではないことから、再建に必要となる資金を確保することも難しく、再建の目途が立てられずに仮設テントで授業を継続している状況でした。インドネシアは年間を通じて平均気温が30度であることなどから、仮設テントによる教室を長期的に使用することにより、熱中症など子どもたちの健康被害にも繋がります。CFSを建設したことにより、健康被害が発生するリスクを軽減できたと考えています。
支援が少ないことで、再建ができずに取り残されてしまう被災者が生じてしまいやすい中、CFSを建設し地域の学校を支援することにより、子どもたちの心身を守る環境を確保し、被災地域においても希望となることができたことを大変嬉しく思います。
皆様の温かいご支援・ご声援に感謝申し上げます。
募金終了のお知らせ
これを持ちまして、グッドネーバーズ・ジャパンのインドネシア地震緊急支援は終了となります。チャイルドフレンドリースペースをご支援くださいました伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社様、これまでご支援ご関心をお寄せいただきました皆様、ありがとうございました。