【モザンビーク 水衛生】ガザ州で水衛生環境を整備する新規事業が始まりました
UNICEFが2021年に発表したデータによると、モザンビーク共和国の人口の61%しか安全な水へのアクセスが無く、さらに農村部ではその割合が49%までに下がります。また、水衛生施設の未整備に加え世帯トイレの未普及により、野外排泄率が36%と、サハラ以南アフリカで最も高い国の一つとなっています。野外排泄は、土壌や飲料水さらには食べ物の汚染に繋がり、下痢などの感染症の原因となっています。
同国ガザ州マサンジェナ郡は、水源に恵まれない農村部に位置し、また適切な給水設備や衛生的なトイレが十分に整備されていないため、地域住民が安全な水やトイレにアクセスできない状況にあります。グッドネーバーズ・ジャパンはグッドネーバーズ・モザンビークとの連携により調査を行い、約80%の家庭が世帯トイレを備えていないために野外排泄率が高く、また学校のトイレ不足により子どもたちは学校を離れてトイレに行かなくてはならず、女の子たちには性的被害も及んでいる、という情報を得ました。さらに、壊れてしまった給水施設が修理されずに放置されている問題も確認しました。
グッドネーバーズ・ジャパンは、モザンビーク共和国ガザ州マサンジェナ郡にて、地域住民が衛生的な環境のもとで安全な水が供給され、トイレが使えるよう、水衛生環境を整備する事業を新たに開始します。
具体的には、給水施設の建設と修繕、世帯トイレの普及、学校トイレの建設および野外排泄ゼロを達成するための衛生啓発活動(CLTS=Community–Led Total Sanitation)、そして地域住民の給水施設と学校トイレの維持管理能力の強化を行います。
※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。
事業開始にあたり、ガザ州およびマサンジェナ郡の政府との打ち合わせとMoU(合意書)署名式が完了し、本格的に事業を開始するための準備をしています。
これから、2023年3月までにモザンビークの対象地域の人々が、清潔で衛生的な水やトイレにアクセスできる環境を整えられるよう、支援してまいります。