【エチオピア内戦】停戦発表。約35万人が飢餓状況に
グッドネーバーズ・ジャパンが今年4月より被災者緊急支援を展開しているエチオピア北部ティグライ州における国内紛争に関し、エチオピア連邦政府(中央政府)は28日(日本時間29日未明)、停戦を発表しました。停戦期間は9月までとされています。一方、反政府は停戦を6月30日現在認めていません。
このティグライ州における武力紛争は、昨年11月にエチオピア連邦政府(中央政府)とティグライ州における州政府(Tigray People’s Liberation Front-TPLF)間で勃発しました。11月末に連邦政府より勝利宣言がされた一方、同州各地で武力衝突が継続され、これにより200万人を超える国内避難民が発生し、およそ550万人が食糧支援を必要とするなど、人道危機が日々深刻化していました。
The Integrated Food Security Phase Classification (IPC)によると、ティグライ州内では現在約35万人が命が脅かされる飢餓状況にあるとされています。これは2011年ソマリアで発生した飢餓以降最悪レベルといわれています。
エチオピア連邦政府の発表では、この停戦により「農家が自らの農地を耕すことができ、また、援助機関が必要な支援を届けられるようにする」としています。
グッドネーバーズ・ジャパンは現在ティグライ州における被災者を対象に、緊急に必要とされている食糧と医療薬・物資を国内避難民世帯と被災した医療施設に届けています。
※本事業は、ジャパン・プラットフォームのエチオピア紛争被災者支援助成事業です。
この停戦を受けグッドネーバーズ・ジャパンは、私たち援助機関がより自由かつ安全にティグライ州内を移動できるようになり、現在治安悪化によりアクセスが困難である地域への支援が拡大する事を望みます。また、紛争当事者ら双方による包括的な停戦の実施と、和平プロセスが開始される事を期待します。