【エチオピア内戦】被災者支援を開始します
2020年11月、エチオピア共和国北部のティグライ州において、エチオピア中央政府とティグライ州軍の武力抗争が勃発しました。同月末、中央政府軍により勝利宣言が出されましたが、現在も州内各地で武力紛争や略奪行為が続いています。これにより、数千人規模の死者が発生し、同州全人口700万人のうち、約450万人が食糧を始めとした支援を必要としています。
この緊急事態に対しグッドネーバーズ・ジャパンは、現地アライアンス団体であるグッドネーバーズ・エチオピアと協力し、ティグライ州における現地のニーズ調査を実施しています。また、国連人道問題調整事務所(OCHA)をはじめとした各支援団体との調整も行いました。
この結果をもとに私たちは、2021年4月15日より、国内避難民が集中しているティグライ州の州都Mekele、そして隣接するWukro郡を対象に、緊急人道支援を開始いたしました。
※本事業は、ジャパン・プラットフォームのエチオピア紛争被災者支援助成事業です。
支援内容は大きく分けて2つです。
①食糧配付支援
同州では約450万人の人々が食糧を必要としており、また、栄養失調の報告が相次いでいます。グッドネーバーズ・ジャパンは、対象地域における国内避難民1,550世帯(約7,750人)に2か月分の食糧を配付し、必要最低限の食糧確保を目指します。このうち、5歳以下の子どもと授乳期・妊娠中の女性がいる世帯には、幼児でも直接食べられる栄養補助食品を追加配付する予定です。
②被災医療施設支援
ティグライ州では7割以上の医療施設が紛争により被災し、物資の略奪や建物の破壊により十分な医療サービスが提供できていません。グッドネーバーズ・ジャパンでは、対象地域内にある7つの医療施設を対象に、不足している抗生物質等の薬品、アルコールやブランケット等の医療物資の配布を実施し、現地の医療サービス向上を目指します。上記7つの医療施設をサポートすることにより、約30万人の医療へのアクセスが改善される見込みです。