グッドネーバーズ・ジャパンが実施する国内ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」を利用する人の数は、増加の一途を辿っています。私たちは食品配付拠点の増設に努め、首都圏と近畿圏の計40カ所以上(2023年8月時点)にて配付を行っています。
利用者数が継続的に増えている背景の一つとして、昨今の物価高騰等の影響を受け、多くのひとり親家庭がより深刻な貧困状態に陥っている状況が推察されます。
先日、グッドごはん利用者を対象に当団体が実施したアンケート調査では、現在の暮らしの状況が「大変苦しい」「やや苦しい」と回答した人が9割近くに及びました。また、回答者の95%が、ひとり親になって以降、経済的な理由で何かを制限したりあきらめたりした経験があることがわかりました。中には十分な食事をとることさえ難しいケースもみられ、非常にひっ迫した暮らしを送るひとり親家庭の実情が浮かび上がりました。
(アンケート調査結果に関するプレスリリースは
こちら)
グッドネーバーズ・ジャパンは、より多くの困窮家庭をサポートできるよう、「グッドごはん」事業の規模拡大を推進しています。7月には、計2,413世帯の方々に食品をお渡ししました。この数字は、1年前の同時期の2倍以上にも上ります。
私たちのもとには、利用者の方々から「グッドごはんでご支援をいただき、食事を抜くことが減りました。本当にありがとうございます。」という嬉しいコメントが寄せられています。
さらに、多くの地域から寄せられる「自分の地域でもグッドごはんの活動を始めてほしい」という声を受け、私たちはこの度、
九州にも「グッドごはん」を拡大させることを決定いたしました。まずは佐賀県・福岡県を皮切りに、九州での活動を広げていく予定です。
佐賀県鳥栖市に食品倉庫を構え、10月からの食品配付を目指し、着々と準備に取り組んでいます。また、すでに利用登録を受け付けており、九州で食品受取を希望するご家庭からの申し込みが届いています。
九州のひとり親世帯率は1.76%[1]と、日本全体の1.30%を大きく上回っています。九州で支援を必要とするひとり親家庭の方々の力になれるよう、私たちは全力を尽くして活動します。
また、引き続き首都圏・近畿圏での活動にも一層励んでまいります。
このように活動を継続できているのも、ひとえに支援してくださる皆さまのおかげです。改めて感謝申し上げます。
今後とも温かい応援のほど、どうかよろしくお願いいたします。
[1]2020年国勢調査から、一般世帯総数に対するひとり親世帯数(他の世帯員がいないもの)の割合をグッドネーバーズ・ジャパンにて算出