昨年は6人の女の子の早婚を防ぎました
「収入が少なく家族を十分に養うことも教育費を出すこともできません。だから経済力のある男性を見つけ、娘のムクタと結婚させることにしました。結婚したら彼らには幸せになってほしいです」 ―ムクタ(14歳・バングラデシュ)の父親-
娘を早く結婚させる理由として貧困や慣習等が考えられますが、父親は基本的には「娘の幸せのため」と考えています。 子どもの幸せを願う親の気持ちは世界共通です。しかし、娘を想っての行動だとしても、児童婚という選択は正しいのでしょうか。児童婚は、教育や社会参加の機会を奪います。彼女たちの嫁ぎ先での立場は低く、体と心の準備が整わないまま出産する子どもも少なくありません。
バングラデシュは児童婚の割合が世界で最も高い国の一つで、59%の女性が18歳未満で結婚し、そのうちの3分の1以上は15歳未満で結婚しています。(UNICEF)
グッドネーバーズ・バングラデシュは、児童婚の問題には、家庭内で決定権を持つ父親を巻き込むことが有効であると考え、2019年に9地域で「グッドダディ」キャンペーンを行いました。児童婚の悪影響について理解し、娘を子どものうちに結婚させないことを誓った1673人の父親が「グッドダディ」として認定されました。 またグッドネーバーズは地域と協力し、児童婚の危機にある子どもの情報提供を受けています。昨年は情報提供を受けた子ども24人に対して、家族に面会して説得を試みた結果、6人の結婚を防ぐことができました。この数字からわかるように、私たちの説得だけですべての児童婚を止めることは困難です。しかし、父親や子どもたちへの権利教育を続けていくことで、彼らの意識が高まり問題解決に近づけると考えています。
女子の就学率が上がると保健や栄養の知識を得るため乳幼児死亡率の減少に効果があるだけでなく、国内総生産も上がるということは、国連や世界銀行の調査でも報告されています。女の子への教育は個人の可能性を伸ばすだけでなく、地域社会全体、そして次世代にもその効果がつながるものなのです。
1日33円のご支援で、 早すぎる結婚から子どもを守ることができます。 子どもスポンサーになってください。
|