第一回 ボランティア川柳 結果発表
3月15日から4月30日に募集した第一回目のボランティア川柳には、249名の方から523句の予想を超える力作が集まりました。
ボランティアをする側、される側、また、授業で参加してくれた中学生など、様々な視点からの句が集まり様々な発見がありました。題材となるボランティアも、傾聴ボランティア、震災の復興ボランティア、電車で席を譲る、募金する…など、多様な形のボランティアがあり、日常生活の一部としてボランティアが皆さんの暮らしに浸透していると感じられました。
その中から選ばれた10の受賞作品をご紹介します。選考は、大田区区民活動センター職員の6名の皆様、俳人の久野孝子様(ボランティア)、グッドネーバーズ・ジャパンスタッフ2名により行いました。
受賞者の皆様には、防災用懐中電灯やグッドネーバーズオリジナルグッズなどをお送りします。受賞作品は今後SNS等でも紹介させていただき、また大賞作品は次号の会報誌TONARI夏号の表紙、およびツイッター公式アカウントのヘッダー画像を飾ります。お楽しみに!
受賞作品発表
大賞
つけまつげ とってガレキに 挑む嫁
神奈川県 中年やまめ さん
【審査員コメント】この句の応募は、熊本の地震の前でした。奥様は東北の震災ボランティアに行かれたのでしょうか。「被災者のために何かしたい」という、強い意志が感じられる作品です。つけまつげという華やかなアイテムと瓦礫の対比も効果的で、タオルを首に巻いて瓦礫を運ぶ女性の姿が目に浮かびます。
優秀賞
人々の 笑顔の工場 ボランティア
東京都 匿名希望 さん
【審査員コメント】 中学生の作品です。1人1人が真心をもって人々の為に動くことで笑顔が生まれるという明るく温かい句です。「笑顔の工場」と自分の言葉を探したところがポイントです。
「ありがとう」 「こちらのほうこそ」 ありがとう
島根県 角森 さん
【審査員コメント】 ボランティアをしたら感謝されたが、自分の方が感謝の気持ちでいっぱいになった。同様の意味の句も多数あったのですが、会話風の表現で人情が感じられる作品です。
審査員賞
雪かきの 善意がつなぐ 通り路
東京都 ぼらん てぃあき さん
【審査員コメント】 情景の美しい、俳句としても通用する作品です。ボランティアさんが作った道がきらきら光って雪深い地域の高齢者の生活を見守っているようです。
グローバル賞
聞きたいな 色んな国の ありがとう
愛知県 さごじょう さん
【審査員コメント】 ボランティアの対象を海外まで向けてくださって「ありがとう」ございます。ボランティアの輪がもっと世界に広がるといいですね。
インパクト賞
「偽善でしょ?」 そういうあなたは 何やるの?
愛知県 晴れ空 さん
【審査員コメント】 なかなか手厳しい一句ですね! ボランティアをしていて、周りから「偽善でしょ?」などと言われたら、このように5・7・5調で返してみれば角が立たないかもしれません。
入賞
デザートを 一品減らして 募金する
大分県 かんまま さん
【審査員コメント】 具体的な行動を出したのがイメージしやすくて良いです。減らしての「て」がない方が、もっとリズムが良いかもしれません。自分の何かを減らしても、得るものがあるんですよね。
人のため 巡り巡って 我のため
福岡県 ナフタリン さん
【審査員コメント】 「ボランティアは相手だけではなく自分のためにもなる」という意味の句も多くの応募があり、それだけ多くの人が実感していることなのだと思います。この句は、その中でも言葉の選び方にリズムの良さが感じられました。
まだ出来る 元気に感謝 ボランテア
千葉県 だん さん
【審査員コメント】 高齢の方の句でしょうか。「ボランテア」と小さい「ィ」がないのがさらに想像をかきたてられます。いつまでも元気にボランティアを続けてほしいです。
ボランティア 思い立ったが やりどきよ
香川県 常平 さん
【審査員コメント】 ボランティアは勢いも大事! 江戸っ子風の口調が気持ちの良い作品です。まずはやってみること、ですね。
選考にご協力いただいた大田区区民活動センターより
「ボランティアは誰もができるもの。そしてそれは対象の人、ことに少しでも役立つことです。場合によってはそのことで対象は、人生を社会を変えることもあります。 ひいては自分自身の人生を環境を、変えることにもなります。プライスレスのこの人の行い、広げていきたいものです。」
ご応募いただきました皆様、選考にご協力くださった皆様ありがとうございました。