【ネパール/ムグ郡】衛生・月経啓発キャンペーンを実施しました
グッドネーバーズ・ジャパンは、2021年3月より、ネパールのカルナリ州ムグ郡において、小中学校における水衛生環境を整備する事業を行っており、2023年3月からは第3年次事業を開始しました。本事業では、これまで合計34校において、水衛生設備の整備・維持管理能力強化および衛生に関する啓発活動、女性の月経に関する啓発活動を行っています。
※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。
演劇を通じた啓発キャンペーン
2023年9月に、事業対象3地域6会場において、生徒や学校周辺コミュニティの住民約1,600人を対象とした啓発キャンペーンを実施しました。このキャンペーンは、生徒や学校周辺コミュニティの住民の衛生および月経に対する意識の改善を目的としています。参加者のより主体的な参加と効果的な知識の向上を促すために、適切な手洗いをテーマにした短いエピソードや、一部地域でみられる「チャウパディ」*などの慣習からくる月経と女性の身体への誤った理解などをテーマに、演劇を上演しました。
演劇は、事業地であるムグ郡の地元の人々で構成されるシアターグループによって行われました。ストーリー構成は事業スタッフと演者が共同で作成しました。
*チャウパディ:ネパールの一部の地域に残る、女性の月経血を不浄なものとみなし、月経期間中の女性を家と家族から隔離させる慣習。
啓発キャンペーンに参加した生徒からは、「初潮を迎えて身体の変化に戸惑いがあり、恥ずかしさもあって家族や周囲と月経についての話をしたことがなかったけれど、これからはこういった話題を友達や家族と話をしたい」といった声があがりました。また、演劇を観た住民からは、「日常で適切な手洗いを行なうことで防げる病気があることを知った」「月経が起こるのは自然なことで、これらは決して”Impure(けがれ)”ではないことをあらためて実感した」といった感想が聞かれ、衛生環境の改善と月経への理解促進には地域のひとりひとりの知識の向上が大切であることが語られました。
グッドネーバーズ・ジャパンは、引き続きネパールの子どもたちと子どもたちを取り巻くコミュニティの住民の環境の整備を支援してまいります。