世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

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2022.07.14 活動報告

【ネパール/ムグ郡】11の小中学校に給水設備とトイレを建設しました

グッドネーバーズ・ジャパンでは、ネパールのカルナリ州ムグ郡において、小中学校における水衛生環境を整備する事業を行っています。2021年3月から開始した本事業は3年間の実施を計画しており、2022年3月下旬には1年目の活動がすべて終了しました。

本事業の第1年次では、全31校の対象学校のうち11校において「飲料水供給設備」「男女別バリアフリートイレ」「ゴミ処分設備」の建設に取り組みました。また、全対象校とその周辺地域において、衛生設備管理のスキルアップのための研修や、衛生啓発活動、月経対処能力向上のための活動を実施しました。

※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。

水衛生環境の整備

すべての第1年次の対象校において、「飲料水供給設備」「男女別バリアフリートイレ」「ゴミ処分設備」が完成し、対象11校の生徒5,764名(男子2,816名・女子2,948名)が安心して学校に通い、授業に集中することができる環境を整えました。

完成した飲料水供給設備(手前)と男女別バリアフリートイレ(奥)

私たちの学校がある地域は僻地といわれていますが、このような場所にも、男女別バリアフリートイレや飲料水設備などの衛生設備ができて、とてもうれしく思っています。この設備を今後も維持するために、学校に維持管理基金(Operation & Maintenance Fund)を設置して、行政と協力して維持管理を行っていきたいと思います 。
― ディリラム・サプコタ (ジャガットマッラ学校長)

衛生啓発

同時に、対象の全31校とその周辺地域で、手洗い方法や歯磨き・つめ切りといった身体を清潔に保つための講座やイベントを実施し、子どもたちが学校だけでなく家でも正しい衛生知識をもって日常生活を送ることができるよう、学校コミュニティ全体で衛生知識の向上に取り組みました。

生徒たちが歯磨きのデモンストレーションを受ける様子
地域でのイベントにて、衛生的な生活をテーマにした寸劇の一コマ

衛生に関する啓発プログラムや生徒への衛生備品の配布、それに関わるワークショップを通じて、生徒たちは自分自身だけでなく地域や家庭の衛生状況にも関心を持ち、配慮するようになりました。
― ダマル・ビカ (サルワダヤ 学校教師) 

月経対処能力の向上

ネパールでは、月経にまつわるタブーが存在する地域があることや、学校でも月経備品が十分に配備されていない場合があることなどから、月経期間中に女子生徒が学校を休むケースがみられます。本事業対象校も例外ではありません。 

そのため、月経期間中でも女子生徒が安心して通学し授業に集中できるよう、対象の全31校で月経管理コーナーを設置しました。加えて、生徒や地域の大人たちが月経を正しく理解し、月経に対して衛生的に処理することができるように、月経情報パンフレットを作成し、学校の生徒や地域の行政機関など3地域31校に、あわせて15,000部配布しました。これにより、学校の周辺地域の人々の月経への正しい理解を深め、女子生徒が学校に通いやすい環境を整備しました。

月経情報パンフレットの一部
月経情報パンフレットを読み込む生徒たち

このプロジェクトで完成したトイレは、男女が完全に別であり、個室も十分に用意されています。月経期間中には、ナプキンの交換や処分を個室で行うことができます。私は、月経がくるとおなかや腰が痛くなりますが、それでも、体調が悪いときは学校で休めるように、ベッドなどの設備が配備されています。
― サビナ (ネパールラスタヤ・ミン学校 10年生)

続く第2年次の事業では、第1年次と同様に対象31校のうち10校の学校を選定し、水衛生環境の整備と衛生知識の向上活動に取り組んでまいります。

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